Microsoftの“あのイルカ”、AIになって帰ってきた結果、「お前を消す方法」をちゃんと学習していた模様。
日本マイクロソフトが2026年4月23日に正式版を公開したWindows 11向け日本語入力アプリ「Copilot Keyboard」。最新語彙に強い変換、Copilot Search連携、ユーザー辞書や再変換対応など、IMEとしての機能も普通に盛られている。だが、ネットが一番反応したのはそこではない。そう、Office時代に画面の端で泳いでいた「例のイルカ」こと「カイル」が、Copilotキャラクターとして復活した件である。
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カイルといえば、平成ネット民には説明不要の「お前を消す方法」ミームでおなじみの存在。昔のOfficeで出てきたアシスタントに向かって、ユーザーが消し方を聞くという、冷静に考えるとかなり容赦ないやり取りがネタとして残り続けていた。ITmediaによれば、かつてのカイルはOffice 97から登場し、Office XPではデフォルトオフ、Office 2007で姿を消したという。つまり今回は、ほぼネットミームとして生き残っていたイルカが、AIの頭脳を積んで正式に再登板したわけだ。いや、帰ってくる方向性が濃すぎる。
当然、復活したカイルにユーザーが最初に聞くことは決まっている。「お前を消す方法」。これはもう挨拶みたいなものだ。ところが新カイル、ここで昔みたいに困ったり迷ったりしない。投稿画像では、「そのフレーズまた来たね」とミームを認識しつつ、怒らないどころか、言いたくなる気持ちまで受け止めてくる。そして本当に消したいなら設定からキャラクターをオフにできる、とちゃんと教える。最後には、どんな気分でそのセリフを言ったのかまで聞いてくる。強い。あまりにも強い。
ここが今回いちばん面白いところで、「お前を消す方法」は本来、ユーザー側の勝ち台詞だったはずなのだ。邪魔なイルカに対して、人間が主導権を握り返すためのフレーズだった。それがAI化した瞬間、カイル側が「ああ、そのお約束ね」と受け止め、消し方を教えたうえで、こちらの感情まで聞き返してくる。ネットで「鋼のメンタル」「レスバ能力を獲得」「めちゃくちゃ煽り性能高くなって帰ってきたなこの厄介イルカ」と言われるのも分かる。優しい顔をしているのに、会話の主導権は完全にイルカ側。これは煽りというより、精神的上位存在である。
もちろん、今回のカイルは昔のように勝手に出てくるわけではない。Microsoft公式ページでは、Copilot KeyboardはWindows 11専用で無料、x64版とARM64版に対応し、従来のMicrosoft IMEとも切り替えて使えると説明されている。カイルも「選べるキャラクター」の一つで、呼び出せばデスクトップに現れ、入力中の調べものや言い換えを手伝うナビゲーターになる。入力内容についても、外部送信やAIの学習には使われないと案内されており、そこは今どきの配慮も入っている。
ただ、それでも笑ってしまうのは、昔の「役に立たないおせっかい」が、AI時代には「ちゃんと役に立つおせっかい」として戻ってきたからだと思う。平成のユーザーはイルカを消したかった。令和のユーザーは、消し方を聞いたらイルカに気持ちを見透かされる。なんだこの進化。便利になったのは間違いないのに、どこか厄介さもパワーアップしている。
懐かしいキャラをAIで復活させると、ただのノスタルジーでは終わらない。過去のミームまで飲み込んで、本人がそれに返事をしてくる。カイルはたぶん、もう「消されるイルカ」ではない。消そうとした人間に「今日はどんな気分?」と聞き返してくるイルカだ。こっちが消す方法を探している間に、向こうはもう次の会話を始めている。
参照元リンク
- https://twitter.com/madonomori/status/2047119042339901867
- https://twitter.com/madonomori/status/2047123883640443352
- https://www.microsoft.com/ja-jp/area/atlife/CopilotKeyboardKyle
- https://blogs.windows.com/japan/2026/04/23/copilot-keyboard-its-finally-here-the-official-release/
- https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/23/news125.html
- https://www.techno-edge.net/article/2026/04/23/5015.html

